シール材料について

2021年3月8日

シール
ラベル
タック紙

シールやラベルの材料は、表面素材、粘着剤、剥離紙の3層から構成されるロール状の素材です。

目的や用途や貼る材質、接着力などに応じて組み合わせが変わります。また、それぞれ違った特徴があるので、同じ絵柄のシールでも素材によって見違えるほど変わります。

そんなシールの材料にはどのような種類があるのかご紹介していきます。

表面素材の種類について

シールの材料は大きく分けて紙系・フィルム系の2つに分けられます。

紙系表面素材

シール材料(表面素材)の中でも多く使用されているのが紙系の材料です。様々な種類の紙と糊の組み合わせがあり、比較的安価で製作することができます。

特徴としては印刷筆記適性に優れています。しかし、表面が他の素材と比較して粗いため仕上がりには差が出ます。また、水に弱く耐久性がフィルム系と比較して弱くなります。

紙系表面素材をいくつかご紹介します。

上質紙

表面に塗料を塗布していない用紙で、光沢がない材料です。印刷、加工しやすい用紙ですが、インクを吸収しやすく印刷がやや薄くなる傾向があります。また、色付きの色上質紙があります。主に安価にしたい食品表示や荷札などに使用されることが多いです。

アート紙

表面に塗料を塗布した用紙で、上質紙に比べて光沢があり平滑性に優れています。印刷の発色がよいため、よく使用される材料の一つです。主に一般ラベル、カラー印刷ラベルなどに使用されます。

ミラコート紙

アート紙より更に表面に光沢があり平滑性が良い材料です。艶もありカラー印刷適正も非常に優れており仕上がりが非常に美しい素材です。主に一般ラベル、カラー印刷ラベルなどに使用されます。

ホイル紙

紙とアルミ箔を貼り合わせた素材で、デザインにメタリック感が出るため、輝きで高級感を表現することができます。主にお酒や化粧品などの高級感を出したいラベルやロゴシールなどに使用されます。

フィルム系表面素材

耐久性や耐光性に優れているためさまざまな環境下で使用可能です。屋外や長時間の仕様に適しています。また、糊の種類も豊富な材料です。

フィルム系表面基材をいくつかご紹介します。

合成紙(ユポ)

ポリプロピレン樹脂を主な材料として作られた合成紙です。マット調の素材で、耐久性・耐水性・印刷適正に優れており鮮明な印刷が可能です。非耐水の素材の中では一番安価な素材のため、ラベルでも良く使われる素材のひとつです。主に一般表示、ラベル全般に使用されます。

PET

ポリエステル素材で、透明PET、マット透明PET、白PET、金PET(艶あり/艶無し)・銀PET(艶あり/艶無し)などの種類があります。耐久性、耐水性、耐熱性に優れています。中でも透明感が高い透明PETは、印刷箇所だけを目立たせたい、ラベルをパッケージと同化させて見せたいときなどに最適です。主に一般ラベルに使用されます。

塩ビ

塩化ビニール樹脂から作られたもので、耐候性、耐久性、耐水性に優れています。しかし、環境問題等を考慮し、現在ではあまり使用されなくなりました。主に屋外ステッカーなどに使用されます。

ホログラム紙

ホログラムは光の屈折を利用して表面が光り輝くシール素材料です。独特の立体感や光沢感、色彩感を表現でき、きらきらと輝く素材で高いアイキャッチ効果が期待できます。そのため、意匠性の高いシールやセキュリティ用途(偽造防止)のシールなどに使用されます。

紙とフィルム系素材のメリット・デメリット

それぞれの材料のメリットとデメリットについて簡単にまとめます。

紙素材

メリット

数多くの種類があり、糊の組み合わせも多く、フィルム系素材と比較して低価格なシールを作ることが可能です。

デメリット

フィルム系素材と比較して耐水性、耐久性に劣ります。

フィルム系素材

メリット

耐久性、耐光性に優れていて屋外での使用などに最適な素材です。耐水性も抜群です。

デメリット

紙素材と比較すると材料が高価なため、単価が高くなってしまいます。

粘着剤について

シールは様々な場所に貼り付けられることが想定されます。表面がザラザラしていたり、あるいは凸凹していたりしている場所に貼り付けられることもあります。用途によって粘着剤は多種多様な種類があり、使い分けられています。

そんな粘着剤ですが、大きく分けると3種類に分けることができます。

永久接着タイプ

 一度貼ると剥がせないタイプの粘着剤です。無理に剥がそうとすると、被着体の表面が破れてしまったり、シールを張り付けた場所に粘着剤や表面材材の一部が残ってしまいます。しかし、粘着剤の中では最も多く使用されるタイプです。

再剥離タイプ

 一度だけ剥がせるタイプの粘着剤です。張り付け場所への糊残りやラベルの破壊は起こりませんが、ラベルを剥がすと表面基材がカールしてしまい、粘着力も落ちるため、再度貼り付けることはできません。様々な粘着力のものがあるので使用される用途にあわせて使用することができます。

再貼付タイプ

きれいにラベルを剥がすことができて、再度貼り付けることができるタイプです。粘着力としてはさほど高くない粘着剤です。

剥離紙について

紙やフィルムに剥離剤をコーティングしたものを 剥離紙・剥離フィルムと呼びます。ラベルの製造・加工時の台紙や粘着面の保護に使用されています。

剝離紙には3種類あり、用途によって使い分けることができます。

クラフトセパレーター

クラフトセパレーターは、厚口の剥離紙を意味しており、手貼りのラベルやステッカーに適しています。オフセット印刷などのシート仕上げ、断裁仕上がりのシールに適しています。

グラシンセパレーター

グラシンセパレーターは、薄口の剥離紙を意味しています。主にロール仕上げのラベルに使われる剝離紙です。しかし、 カールしやすいのでシート仕上げのラベルには不向きです。

フィルムセパレーター

透明フィルムベースのセパレーター。 表面の平滑性が高いのでラミネート素材のセパレーターとして使われたりします。また見栄えの良さからキャラクターシールなどにもよく使用されます。

シール材料には様々な選択肢がある

今回紹介したシール材料はまだ一部です。シールを使用する目的や用途、見た目、貼る場所の材質、接着力の強さなどの条件によって、表面素材、粘着剤、剥離剤の組み合わせも多数です。

シールの材料にぜひこだわってみてください。また、現在のシールに困りごとがある場合や、どのような種類の材料を使用すればよいのかなど、わからないことがあればお気軽にお問い合わせいただければと思います。

当社の製作実績をご紹介

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当社ではポリエステル(アルミ蒸着・透明)・ユポ・上質紙・エンビなど様々な材質でシールを製作しています。

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