アクリル材について

2022年2月7日

アクリル材
ネームプレート

アクリルとは代表的なプラスチックの1種で、アクリル酸・メタクリル酸、およびそれらの誘導体を重合して作る合成樹脂の総称です。プラスチックの中でも透明度が高いという特徴があります。私たちにとっても身近なプラスチックの一つで、製法の違いや用途により様々な製品を製作することができます。当社でもシルク印刷や彫刻加工といった製法で、大きな看板や表示銘板、注意銘板、名札など様々な製品を製作しております。

今回はそんなアクリル材についてご説明いたします。

アクリルとは

アクリルは代表的なプラスチックの1種です。塩化ビニールやポリカーボネート、ポリプロピレンなどプラスチックには様々な種類がありますが、その中でも最も透明度の高いプラスチック材となります。多くの製法や用途で使用されており、私たちの身近なプラスチック材の1つと言えるでしょう。

アクリルの特徴

アクリルは、上記でも述べたように透明度の高いプラスチックで、ガラスを凌ぐ透明度を持っています。光線透過率というレンズを透過する光の割合はガラスが92%に対して、アクリルは94%です。アクリル製品の代表的な例としては、水族館の水槽や飛行機のコックピットなどがあげられます。また、対候性も高いため、道路標識や看板、建築材などの屋外で使用する製品などにも使用されています。

アクリルの製法

アクリルを加工する際、一般的には「アクリル板」と呼ばれる板状のアクリルを加工する場合が多いです。

そのアクリル板がどのような製法で作られているのか、また製法ごとのメリット・デメリットをご紹介します。

押し出し材

押し出し材とは、粘土状になっているアクリル樹脂をローラーから押し出して一枚の板にする製法です。屋内で使用するもの・強度を必要としないもの・小物に向いたアクリルです。

メリット

・板厚の寸法精度が高くバラつきづらい。

・溶剤接着に向いており接着性に優れている。

・柔らかく、熱曲げ加工に優れている。

・材料コストが安価

デメリット

・温度や環境の影響に弱く、反りが出やすい。

・溶剤や薬品等によるクラックが入りやすい。

・熱による切断に弱く、切断面が溶けやすいため高速切削加工は不向き。

・屋外仕様には不向き

キャスト材

キャスト材とは2枚のガラスの間にアクリル原材料を注入し、硬化させて作る製法です。商業用・工業用・屋外で使用するもの・強度を必要とするものに向いたアクリルです。

メリット

・押出板に比べて硬度があり、反りにくい。

・高速切削加工などの切削個所に熱が掛かる加工に向いている。

・色の種類が多く、板の厚みも厚いものが作れる。

・屋外で使用しても変色・変形・ひび割れが起きにくい

デメリット

・溶剤接着に時間が掛かり、接着強度も低い。

・板厚に多少バラつきが出やすい。

・手作業で製作するためコストが高い。

アクリル材料を使用するうえでのメリット

アクリルについてご紹介してきましたが、アクリル材料を使用するうえでのメリット・デメリットをご紹介いたします。

優れた加工性

切断、穴あけ、曲げなど加工の自由度の高い素材で、接着剤による貼り合わせ加工も可能です

高い耐候性

太陽光や風雨・雪などの気象条件にも優れた耐候性を発揮し、野外使用による変色、透明度低下、力学的性質の劣化などがプラスチックとしては非常に少ないです。そのため、看板や建築材料に適しており、屋外仕様にも向いた材質です。

割れ難く安全性に優れる

耐衝撃性に優れており、万一破損しても、ガラスのように大きく破片の飛び散ることがありません。

アクリル材料を使用するうえでのデメリット

アクリルは上記でご紹介した通り、透明度の高さといった審美性や、対候性・耐衝撃性に優れている点、加工しやすい点などのメリットがあります。一方でアクリルのデメリットにも注意しなければなりません。何点かご紹介いたします。

耐熱性が低い

アクリルは、加工はしやすいものの、連続耐熱温度が60〜95℃になると材質が溶け出してしまいます。また、プラスチック等の樹脂類の中でもアクリルは燃えやすい素材です。そのため火気や電気系統の近くでは使用は向いていません。

表面が傷つきやすい

アクリルは、有機溶剤に溶けやすい性質があります。また、耐久性はあるものの、切削性が高く表面に傷がつきやすい材質です。ひっかき傷などの軽い傷も残りやすいです。しかし、傷つきやすいアクリルですが、ハードコートアクリルと呼ばれるアクリルも存在しています。これはコーティング剤を施し、表面の硬度を増したアクリルで、耐擦傷性が格段に上がります。ただし、アクリルにコーティングを施しているため、一般的なアクリルよりも費用が掛かります。

費用が高い

アクリル板はガラスよりも透明度が高く耐衝撃性に優れていますが、その分値段はガラスよりも高くなります。

アクリル材は様々に活躍する材料

アクリル材はご紹介してきたように審美性や加工性から様々な場面で活躍します。当社でも屋外用の看板などの大きなものから小さなネームプレートまで様々な製品を製作しています。優れた強度と透明性、そして屋外でも劣化しない耐候性を持っていることからアクリルはプラスチックの女王と言われています。

様々な形状に加工可能な、アクリルを使用した銘板を製作したい場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

また、末吉ネームプレートではアクリル材料で彫刻製品やシルク印刷製品など様々な製品を製作しています。製品の製作実績をご紹介いたします。

当社の製作実績をご紹介

シルク印刷

アクリル材
シルク印刷

アクリルなどのプラスチック材への印刷も行っています。

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