版下作成とフォント

2020年7月2日

版下作成とフォント

フォントとはコンピュータ上で表示したり印刷したりする文字の形、文字の書体のことです。また、各書体のデータのこともフォントといいます。明朝体、ゴシック体、ポップ体など、さまざまな種類があり、それ自体が独立した商品として売られてもいます。私たちが銘板を製作する際に版下データというものを作成しますが、それらにも欠かせない要素となっています。

フォントの種類や歴史などについてご紹介します。

フォントとは?

フォントとは、欧文活字の用語で、1つの書体の文字サイズごとに作られた大文字・小文字・数字・記号類などのひと揃いの活字のことを意味します。また、コンピューターでの表示や印刷に使う文字の形を収めたデータのことも示します。

フォントは字形の特徴によって様々な種類があり、共通した特徴を持つデザイン様式のことを「書体」といいます。

写植

写植とは写真植字の略で、現在のDTPという、パソコンでデータを作成する形態が普及する前、印刷物の文字を組むために使われていた技術のことを言います。当時、石井茂吉と森澤信夫の二人が「写真植字研究所」という会社で写植機を開発、実用化へと至らせました。その後、石井は「写研」、森澤は「モリサワ」に分かれそれぞれ会社を立ち上げます。

株式会社写研

株式会社写研(以下写研と表示)とは写真植字機・専用組版システムの製造・開発、書体の制作およびその文字盤・専用フォント製品を販売する企業のことです。 当時、美しい書体を数多く世に出していた写研は、先進的なシステムと高品位書体により写植全盛期において圧倒的シェアを誇り、広告や出版物、映像分野など幅広い分野で使用されました。また、システムの独自性写研の現用電算写植システムは、そのほとんどが独自仕様です。

株式会社モリサワ

株式会社モリサワ(以下モリサワと表示)は手動写植機や電算写植機のメーカーで、近年ではDTP用フォントや、組版ソフトウェア、オンデマンド印刷機などを開発・販売しています。印刷・出版業界におけるPostScriptフォントの第1位の市場シェアを誇っています。 また、DTPのシステムが開発された際、書体を提供したモリサワに対し、写研は他社のシステムで書体を使用することを許しませんでした。1990年代の半ばからは、写植とDTPの勢力が逆転しはじめました、現在ではモリサワが圧倒的なシェアを誇っています。

版下作成の使用フォント

上述した通り、現在のフォントはモリサワが圧倒的シェアを誇っており、DTPに対応しているのもモリサワです。版下データは多くの場合DTPソフトウェアの一つであるAdobe Illustratorで作成します。そのためモリサワフォントを使用する場合がほとんどです。 しかし、中には写研の字体を使用したいお客様もおり、その場合は文字を購入するか、モリサワの類似の文字を使用するかとなります。

文字の変形・サイズ

私たちが版下を作成する際、ネームプレートの大きさに基準の大きさだと文字が入りきらない場合があります。その場合文字に変形をかけ、ネームプレート内に収まるように調整します。また、文字そのもののサイズに関する内容について紹介したいと思います。

長体とは

長体とは横を縮めて縦長に変形させた文字のことです。横組みの本文やタイトルなどで正体(変形しない文字)のままだと文字数が多すぎて入らない場合などで文字の幅を縮めて入れるときに使用します。

平体とは

縦を縮めて横長に変形させた文字のことです。縦組みの本文やタイトルなどで正体(変形しない文字)のままだと文字数が多すぎて入らない場合などで文字の高さを縮めて入れるときに使用します。

級数とは

級数とはフォントのサイズの単位のことで、日本独自のものです。1級は0.25ミリで「Q」と表記することもあります。また最小7級から最大100級までの24種あります。

仮想ボディとは

仮想ボディとはDTPや活字組版などにおいて、書体を設計する際に大きさの規準となる枠のことです。文字の大きさは、仮想ボディのサイズで示されますが、仮想ボディいっぱいの大きさで作られる訳ではなく、その内側にあるひと周り小さいもう一つの枠中に作られます。これによって2つの文字が並んだ時に文字同士がくっついてしまわないようになっています。

ポイントとは

ポイントとは、フォントや画像などの大きさを表す単位のことです。DTPのソフトウェアではほとんどの場合、1ポイントは約72分の1インチ(約0.35mm)として使用されます。またポイントは「pt」と表記されることもあります。

版下作成から見るフォントの関係性

皆さんの身近にあるフォントでしたが、私たちが思うよりも複雑な仕組みをしています。 フォントにはさまざまな種類があり、その種類を変えるだけで銘板や表示物などの印象はがらりと変わります。 ネームプレートの中で重要な見た目の大部分を担っているフォントにぜひこだわってみてください。

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